寵愛の姫 Ⅳ


「お前ら、今、誰に何をしようとしていた?」



ゆっくりと、中に入り、女達を見下ろす。









軽蔑と。



怒りの眼差しで。







冷めた目を、俺は女達へと向ける。



「これは、何の真似だ?」



今日、莉茉の存在はお披露目された。








この俺。




高崎暁の婚約者として。







正式には、妻だが。







莉茉の年齢に対する外聞を考え、今の所は、俺の婚約者と発表した。







目の前の女達も、聞いていたはずだ。
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