寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「正式に発表される、その意味を知らないとは言わせないぞ?」
この、裏の世界に身を置く人間なら、守らなくてはいけない絶対的なルールがある。
掟とも言われる、それ。
そのルールを知らないでは、この世界では通らない。
無知は恥。
それなりの裏の家庭で育ったなら、親から徹底的に教え込まれるはずだ。
「莉茉に何かするなら、俺に喧嘩を売るって事だぞ?」
分かっているのか?
莉茉を傷付ける奴は、誰だろうと俺を敵に回す事になるんだからな。
ーーーーそして、高崎組をも。