寵愛の姫 Ⅳ
誓い
アナタハワタシダケノモノ
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時に戸惑い
迷いながらも一歩ずつこの道を進んできた。
決して平坦ではなかったけど、
真っ直ぐに前だけを見つめて大地を踏み締める。
私が落ち込んだなら励まし、
笑ったいたならあなたは一緒に笑顔になって
2人で沢山の思い出を作ったね。
この胸に
記憶の中にいつまでも色褪せる事なくずっと輝き続けているよ。
それは、
自分の歩んできた歴史で足跡。
忘れたくない。
どんな事をしても………。
愛された事実も。
生まれてきた意味さえ、
覚えていたいの。
例え、痛みを伴ったとしても構わない。
今、原点に帰ろう。
向き合う強さと
勇気を与えてくれたあなたに。
――ーー私の全てを捧げます
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ずっと独りだと思ってた。
誰にも気付かれず、
誰にも必要とされず、
…………孤独に生きていくんだと…。
そう覚悟していたの。
寂しいと、
悲しいとも誰にも言えず膝を抱える。
そうすれば、
見たくない物に蓋を出来るから…。
そっと、
目の前に差し出される手に顔を上げれば、
優しい温もりが包み込む。
あなたが私を見つけてくれて、一変した世界。
その瞬間、
きらきらと全てが輝きだした。
こんなにも幸せで、
誰かに愛される喜びを、きっと一生忘れない。
あなたと出会った事が必然。
あなたを愛したのは運命。
―――そう、思っても良いでしょう?
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何時からだろう。
“私達”にこんなにも差が出来てしまったのは。
何時からだろう。
あなたが私の“物”に執着し、
欲するようになったのは。
始まりは一緒だったはずなのに。
今はこんなにも遠い。
誰よりも近い存在で、尊い片割れだったのに。
一体、どこで間違えた?
私の持ち物は、今は全てが“あの子”の手の中。
物や友達。
親の愛情も。
そして、私の名前さえも。
私の手の中から、
何もかもがぼろぼろと零れ落ちていく。
それならば一層、もう何も望まない。
そう、思っていた。
ーーーー思っていたのに……。
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