寵愛の姫 Ⅳ  【完結】

「………っっ、莉茉。」

「うん?」

「誓うから、食わせろ。」


飢えた目で私を見下ろす暁に微笑んで。







その首に、腕を回す。



「ふふっ、良いけど、」

「けど?」

「手加減、してね?」



ねぇ、暁。






私、まだ怒っているのよ?







目の前で、安易にあの人達に触れようと暁に。


「………善処する。」



額に口付けた暁の腕に抱き上げられた私は、そのまま寝室に運ばれた。
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