寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
その、お母さんの“秘密”の事実を知ったのは、私も莉茉も、まだほんの幼い頃。
………ただの、偶然だった。
パパは仕事で忙しく、滅多に帰って来ない。
そんな日々が続いた頃、お母さんが時々、私達を2人だけで外で遊ばせていたのを、莉茉は覚えてる?
そんな、ある日。
「ーーーーなぁ、子供達、ますます俺に似てきたんじゃないか?」
「えぇ、主人は気が付いてないけどね?」
ふふふと、お母さんが微笑む。
ーーーーー自分の興味心を、呪った。