寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「昨日の夜は、莉茉からあんなに俺を求めてきたのにか?」
「っっ、」
暁の言葉に、顔に熱を持つ。
「あ、あれはっ…。」
「うん?」
「っっ、暁のせいなのに。」
じわりと、目に涙が溜まる。
「あぁ、知ってる。」
そんな私の涙を拭った暁は、嬉しげに笑う。
「お前を”女“にするのは、俺だけだ。」
「………んっ、」
私の赤い華が散る首筋に顔を埋め、舌を這わせた暁に、甘い声を上げた。