寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「昨日の夜は、莉茉からあんなに俺を求めてきたのにか?」

「っっ、」


暁の言葉に、顔に熱を持つ。



「あ、あれはっ…。」

「うん?」

「っっ、暁のせいなのに。」



じわりと、目に涙が溜まる。



「あぁ、知ってる。」



そんな私の涙を拭った暁は、嬉しげに笑う。



「お前を”女“にするのは、俺だけだ。」

「………んっ、」



私の赤い華が散る首筋に顔を埋め、舌を這わせた暁に、甘い声を上げた。
< 410 / 422 >

この作品をシェア

pagetop