寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………っっ、た、のむ、許してくれ…。」
龍神のメンバーの1人の足に、みっともなくすがり付く、馬鹿な男。
………………まぁ、直ぐに振り払われてるがな。
ここにいる龍神メンバーの中で、男達の懇願を聞くものなど、誰一人いない。
向けられるのは、敵意だけ。
当たり前だろ?
お前らは、手を出しては人間に触れようとしたんだから。
「ふっ、惨めだな。」
俺の呟きに、男達の視線が一斉に集まる。
すがるような、眼差し。
それに、俺は目を細めた。