寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


「暁。」

「何だ?」



こっちは、早く莉茉の所に戻りたいんだよ。






苛つきを抑え、どうにか大雅へと返事を返す。



「今、親父さんがここへ向かってる。」

「………………あ?」



親父が?




逸らしてした視線を、大雅へと戻す。



「………、一応、親父さんに莉茉ちゃんの事を知らせない訳にはいかないだろ?」




ぎこちなきなく、大雅が苦笑いを浮かべた。
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