寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………っ、莉茉ちゃん…。」
姐さんの悲痛な声に視線を向ければ。
その先には、ストレッチャーに乗せられた莉茉ちゃんが手術室の中から出てくる所で。
「………………っ、あ、莉茉、ちゃん…。」
ストレッチャーに乗せられた莉茉ちゃんの姿を見て、俺はその場に崩れ落ちそうになった。
青白い顔。
その生気のない莉茉ちゃんは、まるで精巧に作られた硬質な人形のようで。
俺をぞっとさせる。
「っっ、」
もし、このまま。