寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「今は仕事よりも、暁は莉茉さんの側に付いていてあげなさい。」
「………。」
「心配ない、お前の代わりは、大雅や一樹の2人でどうにかする。」
ふっと、そこで親父さんが笑みを浮かべる。
「ただし、莉茉さんが目覚めた後は、暁には休みなく働いてもらうぞ?」
凄いと、思った。
揺るぎなく、ただ莉茉ちゃんが目覚める事を信じる、その凛とした姿が。
眩しくて。
とてつもなく、大きく見えた。