寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「大雅。」
親父さんが、俺へと視線を向ける。
「これから暫くは、暁の仕事の調整とフォローは、お前と一樹で行え。」
「分かりました。」
有無を言わさぬ親父に、神妙に頷く。
「莉茉さんが目覚めるまでは、暁の確認が必要な書類は、全て病室に持っていけば良い。」
「………はい。」
敵わない。
揺るぎい親父さんの瞳に、完敗したような気分だ。
やっばり、組を束ねるだけはある。
この人は、凄い。