お調子令嬢は王子様の視線を奪う
ふぅん、なるほどそうだったのか。何でまた公爵家のお嬢様が転校して来たのかと思っていたけど、ストーキングされていたなんて。
だからあの時……、そういうことか……。
「ラピさん、ちょっと席を外させてもらいますわ。私ったら急な野暮用が出来てしまいましたの」
「ん? そうかい。……どこまでするつもりかは分からないけど程々に、ね」
ありゃま、なんとなく見抜かれてるわ。このイケメンさんったら顔だけじゃなくて頭もようござんす。
それならそれでいいか、じゃちょーっと灸を据えてきましょうかね。
「認めたらどうだ? 俺と君は結ばれる運命にある。照れる君も素敵だが、残念なことに俺はあまり駆け引きが苦手なのだ。結論はすぐに出して手元に置きたくなる性分でね」
「結論はすでに出ているでしょう。わたくしは貴方と婚約などいたしません! 折角、親類の集まるこの大事な場を……いい加減にしてくださいまし!!」
「だからこそ来た。君の親戚一同に婚約者の顔を見せるチャンスなのだから。……さあ皆さん! この俺こそが……」
だからあの時……、そういうことか……。
「ラピさん、ちょっと席を外させてもらいますわ。私ったら急な野暮用が出来てしまいましたの」
「ん? そうかい。……どこまでするつもりかは分からないけど程々に、ね」
ありゃま、なんとなく見抜かれてるわ。このイケメンさんったら顔だけじゃなくて頭もようござんす。
それならそれでいいか、じゃちょーっと灸を据えてきましょうかね。
「認めたらどうだ? 俺と君は結ばれる運命にある。照れる君も素敵だが、残念なことに俺はあまり駆け引きが苦手なのだ。結論はすぐに出して手元に置きたくなる性分でね」
「結論はすでに出ているでしょう。わたくしは貴方と婚約などいたしません! 折角、親類の集まるこの大事な場を……いい加減にしてくださいまし!!」
「だからこそ来た。君の親戚一同に婚約者の顔を見せるチャンスなのだから。……さあ皆さん! この俺こそが……」