お調子令嬢は王子様の視線を奪う
「十六歳の頃に夜の山に忍び込んで一晩中泣きながら彷徨っていた、お漏らし令息のドゥローでござい!」
「ッ誰だ?! 何故そのこっ……デタラメを言うのは?!!」
「あらら? ドゥロー君ってば相変わらずおめでたいんだ。元婚約者の声を忘れちゃうなんてねぇ」
「な!? お、お前はッ! どうして、何故ここにいる?!!」
何故ここにいるかどうかと聞かれても、そっくりそのまま返してやる。
こちとらお嬢様のゲストだが、アンタはただの侵入者だろうが。
「は~い! 昨日ぶりねドゥロー。アンタの”元”婚約者のロモラッドちゃんとは私の事。いつ見てもおつむの出来は悪そうだこと」
「お、お前ぇ!! たかだか子爵令嬢如きが、このロイヤルな場に居て良いと思っているのか!!」
「アンタは鏡見た事無いの? あ、そうか! アンタの馬鹿さ加減に耐えられずに鏡が割れちゃうんだ、納得ぅ。良かったわね、ブーメランの突き刺さった顔を見ずに済んで」
顔を真っ赤にしてプルプル震えている。
あ~あ、お嬢様達の前でみっともないったらありゃしない。
ここまで無様を晒したなら、もう流石にカッコつけることもできないだろ。さっきまでの緊張したムードが一転して、今はもう元に戻っている。
「ッ誰だ?! 何故そのこっ……デタラメを言うのは?!!」
「あらら? ドゥロー君ってば相変わらずおめでたいんだ。元婚約者の声を忘れちゃうなんてねぇ」
「な!? お、お前はッ! どうして、何故ここにいる?!!」
何故ここにいるかどうかと聞かれても、そっくりそのまま返してやる。
こちとらお嬢様のゲストだが、アンタはただの侵入者だろうが。
「は~い! 昨日ぶりねドゥロー。アンタの”元”婚約者のロモラッドちゃんとは私の事。いつ見てもおつむの出来は悪そうだこと」
「お、お前ぇ!! たかだか子爵令嬢如きが、このロイヤルな場に居て良いと思っているのか!!」
「アンタは鏡見た事無いの? あ、そうか! アンタの馬鹿さ加減に耐えられずに鏡が割れちゃうんだ、納得ぅ。良かったわね、ブーメランの突き刺さった顔を見ずに済んで」
顔を真っ赤にしてプルプル震えている。
あ~あ、お嬢様達の前でみっともないったらありゃしない。
ここまで無様を晒したなら、もう流石にカッコつけることもできないだろ。さっきまでの緊張したムードが一転して、今はもう元に戻っている。