娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
前線の情報が随時ここまで届く訳ではなく、そしてここは本当に戦争なんて起こっているのかと疑問に思うほど平和だった。
“それはシャル達が戦い、守ってくれてるから”
それでもやはりシャルがいない事が胸の奥にしこりのようにつっかえていて。
まるで本の世界のように現実味が沸かない事が悲しく、現実味が沸かないようにしてくれている事が嬉しくも感じた。
「こうやってシャルが帰ってくるのを待つのは何回目かしら」
仕事が終わり、今日も月にシャルの無事を祈る。
寝る前の日課を終えて一人自室のベッドに潜り込もうとした時、控えめにドアを叩かれた。
「誰かしら?」
自室とはいえここは娼館内にある寮みたいなもので、深夜ではあるが警戒せずにドアを開ける。
「良かった起きてた!」
「メイ?こんな時間にどうしたの?」
そこには同僚のメイが笑顔で立っていて。
「リリス明日買い物行かない?」
「買い物?いつも休みは彼氏と過ごしてたじゃない、そっちはいいの?」
「え?」
「いや、彼氏とデートしなくていいのかなって···」
「え?」
「あ···えっと、メイの彼····」
「え?」
“それはシャル達が戦い、守ってくれてるから”
それでもやはりシャルがいない事が胸の奥にしこりのようにつっかえていて。
まるで本の世界のように現実味が沸かない事が悲しく、現実味が沸かないようにしてくれている事が嬉しくも感じた。
「こうやってシャルが帰ってくるのを待つのは何回目かしら」
仕事が終わり、今日も月にシャルの無事を祈る。
寝る前の日課を終えて一人自室のベッドに潜り込もうとした時、控えめにドアを叩かれた。
「誰かしら?」
自室とはいえここは娼館内にある寮みたいなもので、深夜ではあるが警戒せずにドアを開ける。
「良かった起きてた!」
「メイ?こんな時間にどうしたの?」
そこには同僚のメイが笑顔で立っていて。
「リリス明日買い物行かない?」
「買い物?いつも休みは彼氏と過ごしてたじゃない、そっちはいいの?」
「え?」
「いや、彼氏とデートしなくていいのかなって···」
「え?」
「あ···えっと、メイの彼····」
「え?」