娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「わ、私買い物行きたかったんだぁ···」
「そうよね!良かった、明日楽しみね!!」
「····楽しみ~···」


“これは絶対フられたわね···”

そう確信し、小さくため息を吐く。
そんな私の様子を完全にスルーしたメイは、明日迎えにくるわね!と元気に自室に帰って行った。






翌日。
特に目的もなく街に来た私達は目についたお店に片っ端から入る。

「リリス、次ここ!」
「え、まだ買うの!?本当に必要なものか考えて買いなさいよ!?」
「本当に必要かはわからないけれど今の私には必要なのよ!!」

“まぁむしゃくしゃした時って衝動買いしたくなるものね···”

なんて納得しながら私もメイに続いてお店に入った。


「それでメイ、何があったの?」
「······っ、他の···」
「?」
「他の娼婦を買ってたの···私とはタダでヤって、その浮いたお金で他の娼婦を買ってたの!!!」
「あ、あーー····」

確かにそれは嫌かもしれない、と思い思わず口ごもる。

「で、でもそれはほら、付き合いとかで···」
「付き合いで何度も同じ娘を指名する?」
「それは····まぁ、しない、かも?」
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