娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「いや、そんな使い方しない···というかメイ、貴女そんな風にしてたから逃げられたんじゃ···」
「何か言ったかしら」
「ごめんなさい」

なんて残念な会話のおまけ付きだが。




二人で散々買い物をし、気付けばすっかり夕刻になっていた。
娼館が開くまでにはまだ少し余裕があるが、酒屋はそろそろ開く時間だったので二人で慌てて帰る。

「久々に買い物したぁ!」
「メイめちゃくちゃ買ってたもんね」
「リリスだって調教道具買ってたじゃない」
「語弊!!!」

なんて話しながら娼館の裏口を開けると、そこに女将が待っていて。


「あら?今日団体客とか入ってた?」
「リリス、今日は酒屋はいいよ。ダリアだ」
「え、それって······」


ダリア。ダリアの部屋。娼婦として過ごす部屋。
酒屋ではなくそこを言われるということは、つまり····


「リリス、鎖しっかり活用しなさいね、私の分も!」
「いや、用途はちゃんと選ぶわよ!····でも、ありがと···」
「あんたは他の客にはつかせないから、安心して次からは開店後に来るよう言っといておくれ」
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