娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
19.大物を仕留める女豹になるにはいくら必要ですか
酒屋で聞いた会話は衝撃的で、だからこそ少し現実味のない話にも感じていたのだが。
「本当に·····戦争が終わってる·····」
停戦の知らせはあっという間に新聞の一面を飾り、それが現実だと一気に実感する。
同時に魔獣の話題で街も、そして娼館も持ちきりだった。
ただ、どこから出されている情報でも「対魔獣は、命をかけても厳しい」なんて事は出ていなくて。
だからこそ前線から離れていたこの場所は、割りと呑気に物語を読んでいるかのようなそんな雰囲気が街を包んでいた。
“でも、戦争が終わったって話は本当だったわ。だったら命をかけても厳しいって話だってもしかしたら····”
その不安は拭えず、しかし出来ることが何もない私は毎日新聞とにらめっこをするだけの日々だった。
“出来ることはないかもしれないけど、それでもせめて知りたい···!”
そう思った私は。
「女将、情報屋を紹介して欲しいの!」
「情報屋?」
「そう!ほら、よくあるじゃない、情報屋ギルドってやつ!」
「あぁ、あるねぇ····小説の中に」
「········うぐっ」
小説の中に、と言われて思わず唸る。
「本当に·····戦争が終わってる·····」
停戦の知らせはあっという間に新聞の一面を飾り、それが現実だと一気に実感する。
同時に魔獣の話題で街も、そして娼館も持ちきりだった。
ただ、どこから出されている情報でも「対魔獣は、命をかけても厳しい」なんて事は出ていなくて。
だからこそ前線から離れていたこの場所は、割りと呑気に物語を読んでいるかのようなそんな雰囲気が街を包んでいた。
“でも、戦争が終わったって話は本当だったわ。だったら命をかけても厳しいって話だってもしかしたら····”
その不安は拭えず、しかし出来ることが何もない私は毎日新聞とにらめっこをするだけの日々だった。
“出来ることはないかもしれないけど、それでもせめて知りたい···!”
そう思った私は。
「女将、情報屋を紹介して欲しいの!」
「情報屋?」
「そう!ほら、よくあるじゃない、情報屋ギルドってやつ!」
「あぁ、あるねぇ····小説の中に」
「········うぐっ」
小説の中に、と言われて思わず唸る。