娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
23.怪しい奴こそ目立ってナンボ
「中を確認してもいいか?」
「あぁ、構わないよ」
「移動中も仕事か?」
「この仕事がなければ馬車じゃなく直接馬に跨がってたんだけどね、残念だ」
団長様の手を取って数日。
同行している騎士様は皆馬に乗っていたが私は馬には乗れず、2人乗りは目立つ。
“私の存在が···というより、事前連絡のない人間の入国は厳しい。だから目立たないようにバレないように···のはずだったのに”
娼婦を辞めた私にあるのは“ただの平民”という立場のみ。
そんな人間が突然騎士と一緒に最近まで戦争していた国に入りたい···なんて誰が聞いても怪しくて。
『目立つと入国時の検問で厳しくチェックされますよ』
そう他の騎士が言ったのを聞き、
『だったら私、荷物持ちにでも扮装するか歩いてどこかからこっそり···!』
と、なんとかバレずに入国しようと提案した。
そんな私達の話を静かに聞いていた団長様は···
『じゃあ、俺は馬車で目立っちゃおうかなぁ~!』
なんてケラケラ笑い出した。
“てっきり冗談か、もしくは団長様が馬車で堂々と入り検問されてる間にこっそり私が入国するのかと思ったのに···”
「あぁ、構わないよ」
「移動中も仕事か?」
「この仕事がなければ馬車じゃなく直接馬に跨がってたんだけどね、残念だ」
団長様の手を取って数日。
同行している騎士様は皆馬に乗っていたが私は馬には乗れず、2人乗りは目立つ。
“私の存在が···というより、事前連絡のない人間の入国は厳しい。だから目立たないようにバレないように···のはずだったのに”
娼婦を辞めた私にあるのは“ただの平民”という立場のみ。
そんな人間が突然騎士と一緒に最近まで戦争していた国に入りたい···なんて誰が聞いても怪しくて。
『目立つと入国時の検問で厳しくチェックされますよ』
そう他の騎士が言ったのを聞き、
『だったら私、荷物持ちにでも扮装するか歩いてどこかからこっそり···!』
と、なんとかバレずに入国しようと提案した。
そんな私達の話を静かに聞いていた団長様は···
『じゃあ、俺は馬車で目立っちゃおうかなぁ~!』
なんてケラケラ笑い出した。
“てっきり冗談か、もしくは団長様が馬車で堂々と入り検問されてる間にこっそり私が入国するのかと思ったのに···”