娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「残念だが、アーティファクトが発動したのは“落下した衝撃で”との報告が上がっている。それにそのアーティファクトが発動していたのなら、シャスティールの魔力も無効化していたはずだ」
「そう、ですか····」

落下した衝撃で発動したのなら、直接シャルを守ってくれたという訳ではないのだろう。
それに持っている段階で発動し、シャルの魔力までも封じたというならば防具も無しに魔獣と戦ったという事になる。
そう知り、自然と俯いてしまった。

「·····ただ、シャスティールがどうやって止めを刺したのかは誰も見ていない」
「······え？」

静かにそう告げられ、慌てて団長様を見上げた。

「魔獣の攻撃は圧縮された魔力の咆哮。シャスティールは盾の役割も兼ねて一番前で戦い、隙を狙って背後から他の魔法騎士達が遠距離攻撃を行っていたらしい」
「それで、どうなったんですか···？」
「特大の一撃を迎え撃った衝撃波で皆吹っ飛ばされたらしい、なんとか戻ると魔獣は倒れておりシャスティールは見当たらなかった」

説明を聞き、なんとか理解をしようとするが上手く理解できない。
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