娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
そして気付けばその人影は私に向かって思い切りナイフを振りかぶってーー····
「ーーぐぁ」
驚き尻もちをついた私の前には一瞬で腕を捻り上げられ、地面に押さえつけられた15歳くらいの男の子がいた。
「ーーッ、離せ!離せ離せッ!!」
辛うじて足をバタつかせるものの、しっかり腕と肩を押さえ込まれているその男の子は叫ぶしか出来ず、私はぽかんとその光景を眺めて···
「リリスちゃん、怪我はしてないな?」
「え?あ、はい、びっくりして転けてしまっただけで私は全然·····」
「ーーー、え?リリス···?」
暴れていた男の子が私の名前に反応し、拘束していた団長様から視線を私の方へ向ける。
「赤い瞳に赤い髪····」
そう言われ慌てて手を頭にやると、転んだ拍子に帽子が脱げて長い髪が露になっていた。
“た、大変、次代の英雄候補って肩書きで入国したのに···!”
焦りながら帽子を被り直そうとする私に投げられたのは信じられない言葉だった。
「お願い、英雄のお兄ちゃんを助けて!!」
「ーーぐぁ」
驚き尻もちをついた私の前には一瞬で腕を捻り上げられ、地面に押さえつけられた15歳くらいの男の子がいた。
「ーーッ、離せ!離せ離せッ!!」
辛うじて足をバタつかせるものの、しっかり腕と肩を押さえ込まれているその男の子は叫ぶしか出来ず、私はぽかんとその光景を眺めて···
「リリスちゃん、怪我はしてないな?」
「え?あ、はい、びっくりして転けてしまっただけで私は全然·····」
「ーーー、え?リリス···?」
暴れていた男の子が私の名前に反応し、拘束していた団長様から視線を私の方へ向ける。
「赤い瞳に赤い髪····」
そう言われ慌てて手を頭にやると、転んだ拍子に帽子が脱げて長い髪が露になっていた。
“た、大変、次代の英雄候補って肩書きで入国したのに···!”
焦りながら帽子を被り直そうとする私に投げられたのは信じられない言葉だった。
「お願い、英雄のお兄ちゃんを助けて!!」