娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
なんて下らない会話をしつつ、しれっと受け取ったシャルはドアに何重にも鎖をかけていて。

「これで少しは安心か···!?」

とドアに真剣な表情を向けていた。
そしてそのままくるっとこちらに向き直って。


「えっと。その、改めて抱き締めても····いいか?」
なんて聞かれて笑ってしまう。

「バタリといかれたら困るから、こっちで···」
とベッドに誘導し、二人して腰掛けた。

そしてそのまま抱き寄せるシャルに身を委ねると、優しくおでこにキスが降る。

「シャル···?」

私の呼び掛けには答えず、耳に唇が寄せられ甘噛されたかと思ったら頬に唇が移動して。

「ーーーんっ」

そのまま食むように口付けを交わした。
角度を変え、何度も啄むようにキスをされ自然と口が開くと、すかさずシャルの舌が入ってくる。

ずっと求めていたシャルとの口付けにまるで酔ったように頭がぼんやり痺れてきて。

「ん、ぁ···、んっ!」

そっと胸に手を這わされてハッとした。


「ま、待ってシャル!!!」
「えっ、あ、はい!」

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