娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
“悪戯心を刺激される、なんて···私って本当に子供だわ。シャルはこんなに先を見据えてくれているのに”

そっと心の中で反省した。

“折角シャルが我慢してくれているのに私が煽ってどうするの。今はシャルの気持ちを優先して···うん、そうと決まれば少しでも早く帰国しなくちゃだわ”

一人そっと頷き、乱れた服を直す。


「シャルがこんなに考えてくれていたのに私って最低だったわ、寝ましょう!!」
「えっ?」
「さっ!シャルも早く横になって!明日に備えなくちゃだわ」
「え、ちょ、リ····」
「おやすみなさい、シャル」
「待って、俺まだイってな····え、え?」


“帰れば避妊薬があるし、それに結婚した後なら子供だって····”

なんて考えるととても楽しくて。



「え、リリス本当に寝ちゃった···?嘘、こんな不完全燃焼なお預け状態で·····?」

なんて聞こえた気がしたけれど、気にせず私は幸せな気持ちで目を瞑ったのだった。
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