娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「ま、待って!シャル、体調どうしたの!?」
「いや····昨日から一睡もしてなくて」
一睡もしていない。
その言葉に私はショックを受けた。
だってシャルは、シャルの不眠症は。
「治ったのよね···?」
魔獣戦を終え、エト達のところで目覚めたシャルは悪夢を克服していた。
長年囚われていた悪夢からやっと解放されたのに、また寝れなかった···?
しかも彼は生死の境をさまよったばかりだというのに?
そんな私の疑問はすぐに王女様から答えが出た。
「私と熱い夜を過ごしましたものね···!」
「あんなに全力で逃げたのははじめてですよ···」
深い深いため息を吐きながらそう答えるシャル。
彼は何日も寝ずに戦っていた過去を持つ。
だから一晩くらい、なんて思うかもしれないが。
「何度も死線を乗り越えて、やっと掴んだ“眠れる”という“当たり前”をまた奪うなんて。それも、ただのワガママで!」
私はずっと怒っていた。
なのに、これ以上まだ怒れるだなんて知らなかった。
「おかしな人ね。たった一晩寝れなかった“だけ”で、何をそんなに怒っていらっしゃるのかしら」
「いや····昨日から一睡もしてなくて」
一睡もしていない。
その言葉に私はショックを受けた。
だってシャルは、シャルの不眠症は。
「治ったのよね···?」
魔獣戦を終え、エト達のところで目覚めたシャルは悪夢を克服していた。
長年囚われていた悪夢からやっと解放されたのに、また寝れなかった···?
しかも彼は生死の境をさまよったばかりだというのに?
そんな私の疑問はすぐに王女様から答えが出た。
「私と熱い夜を過ごしましたものね···!」
「あんなに全力で逃げたのははじめてですよ···」
深い深いため息を吐きながらそう答えるシャル。
彼は何日も寝ずに戦っていた過去を持つ。
だから一晩くらい、なんて思うかもしれないが。
「何度も死線を乗り越えて、やっと掴んだ“眠れる”という“当たり前”をまた奪うなんて。それも、ただのワガママで!」
私はずっと怒っていた。
なのに、これ以上まだ怒れるだなんて知らなかった。
「おかしな人ね。たった一晩寝れなかった“だけ”で、何をそんなに怒っていらっしゃるのかしら」