娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
重ねるだけの口付けだったのに、そのまま貪るかのように変わって思わず口を閉じようとする。
しかし私が唇を結ぶより早く熱い舌が口内に入ってきて。

「は、んっ、んん」

逃げる間もなく絡めとられた私の舌を強く吸い、シャルの舌で扱かれる。
上手く呼吸が出来なくて苦しいのに、それでも凄く気持ちが良くてーーー····

「ん、シャ····ル····っ」
「なぁに、リリス」
「気持ち、いい····」

何度も塞がれつつなんとかそう伝えると、一瞬彼が息を飲んだ事がわかった。
何度も贈られた激しい口付けでぼんやりした視界、そんな視界でもわかるくらいに彼の顔も赤くなっていて。

「ーーー······、!?」

ハッとして、慌ててシャルの頬を両手で挟む。

「な、え!?ちょ····」
「なんで···」
「り、リリス?」
「なんで寝ないの!?」
「あ、そこ!?」

私のドキドキが足りなかった、なんて事はないはずだが彼が寝てないと言う事は····

「私の魔法が·····発動してない·····?」
「いや、してる」

不安になり青ざめた私の言葉を遮るように食い気味に返事が返ってきてきょとんとする。
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