娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
幕間:拘らなかった夢を望みとかけて(シャル目線)
本当にただなんとなくやってみたら出来た。
それだけの、幼い自分の小さな好奇心。
それが俺の悪夢の始まりだったのかもしれない。
「ーーーーぅわっ!」
「うお、シャスティール!?」
「え、あ···団長」
嫌な汗を腕で乱暴に拭いつつ辺りを見回す。
前線から少し離れたところに張られたテントは寝泊まりするだけの簡易な仕様で、いつもと同じ光景がただ広がっていた。
「どうしたんだよ、変な夢でも見たのか?」
「あー、まぁ···そんなとこです」
「ま、夢なんて所詮ただの夢だしな。俺たちの作戦は明け方前になるからそれまでもう一眠りしとけ」
「了解」
この国で宝のように扱われる魔法騎士の一人、そんな明確な地位を手に入れても戦場での扱いなんて一般兵とは変わらなかった。
与えられた作戦をただこなす。
団長の言うままに、ただ作戦を実行するだけの毎日。
そんな“絶対”の団長に「もう一眠りしろ」と言われたので、大人しくまた毛布に潜り込んで目を瞑る。
そして、“もう絶対寝ないように”全力で寝たフリをした。
それだけの、幼い自分の小さな好奇心。
それが俺の悪夢の始まりだったのかもしれない。
「ーーーーぅわっ!」
「うお、シャスティール!?」
「え、あ···団長」
嫌な汗を腕で乱暴に拭いつつ辺りを見回す。
前線から少し離れたところに張られたテントは寝泊まりするだけの簡易な仕様で、いつもと同じ光景がただ広がっていた。
「どうしたんだよ、変な夢でも見たのか?」
「あー、まぁ···そんなとこです」
「ま、夢なんて所詮ただの夢だしな。俺たちの作戦は明け方前になるからそれまでもう一眠りしとけ」
「了解」
この国で宝のように扱われる魔法騎士の一人、そんな明確な地位を手に入れても戦場での扱いなんて一般兵とは変わらなかった。
与えられた作戦をただこなす。
団長の言うままに、ただ作戦を実行するだけの毎日。
そんな“絶対”の団長に「もう一眠りしろ」と言われたので、大人しくまた毛布に潜り込んで目を瞑る。
そして、“もう絶対寝ないように”全力で寝たフリをした。