初恋を運命と呼びたい
「ごめんね、私が大翔に買い物付き合えってわがまま言ったばっかりに。誤解させちゃって」

　私と大翔くんとそのお姉さんの三人でカフェに入り、私と大翔くんは肩を並べ、お姉さんとは向かい合うように座ると面接みたいな緊張感すらあった。

「恵(めぐみ)ちゃん、かわいいままね」

　ふふっと懐かしそうに私を見てお姉さんは微笑む。
　私は、はにかみながら頭を小さく下げた。

　私と大翔くんとの出会いは小学校時代までさかのぼる。
　五、六年生で同じクラスになって仲良く互いの家で遊んたこともあって、お姉さんの存在は知っていたし、面識もあり、きれいな人だったからよく覚えている。
　今は昔よりもっときれいになりすぎて、きっと街中ですれ違うだけなら誰だかわからなかった。
　大翔くんの彼女かと思ってしまったほどである。
　お姉さんが私のことを覚えてくれてたこともちょっとびっくりだ。
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