裏稼業殺し屋の聖職者はうっかり取り憑かれた悪魔から逃げ切りたい!?
13.勝敗とは、どれだけ準備できているかで分かれるものである。
グレイは姿を晒し嫉妬から向けられた攻撃を躱しては身を隠すことを繰り返す。
「ふ、あははっ。逃げてばっかりで超だっさい」
アレのお気に入りだっていうから期待したのにと余裕の表情を崩さない嫉妬は逃げ惑うグレイを嘲笑しながら、
「劣等種は劣等種らしく、地べたを這いつくばっていればいいのよ」
お似合いだわっとグレイを痛ぶるように彼のすぐ側の椅子を破壊した。
嫉妬がパチンと指を鳴らす度、彼女の周りに浮いていた球体が目では追えない速さで移動し、周りの物体を巻き込んで爆ぜる。
大きさも威力もバラバラなその爆破する球体は、爆ぜて一度消えたと思った次の瞬間には手をかざした嫉妬のそばにふわりと出現する。
「ほらほら! ドンドン隠れる場所がなくなるわよ!!」
あははははっと狂ったように笑いながら、攻撃の手を一切緩めない嫉妬。
破壊の限りを尽くした嫉妬は、
「悪いわねぇ。アンタのお気に入り、壊しちゃうわ」
もう隠れる場所もないみたい、と肩の傷を押さえ荒く息をするグレイを紅の瞳に映した嫉妬は、動く様子のないパトリシアに向けてにぃぃーっと牙を見せて笑う。
「じゃあね♪」
嫉妬はそう告げると意気揚々とパチン、と指を鳴らした。
それは見事にグレイに命中し、彼の手から銃が弾き飛ばされる。
激しい爆発音とともに煙が上がり、その場に倒れたグレイを包む。
勝った! と確信した嫉妬が、
「次はアンタの」
番と嫉妬が言い切るより早く、
「だから、あなたはいつまで経っても私に敵わないのです」
凛としたパトリシアの声が響く。
嫉妬が何を、と思った瞬間に衝撃と共に身体が大きくぐらついた。
「あなた、私の旦那さまを舐めすぎです」
嫉妬はなぜ自分より高い位置からパトリシアの声が落ちてくるのか分からなかった。
地面が近く、視界が低い。
「……なっ、なん……で?」
足に力が入らず転がされているのだ、とようやく気づく。
「どうやらタマ切れのようだな」
落ちてきた影が男のモノだと理解し、それが先程倒したグレイのモノだと悟る。
「ただの乱闘なら少々自信があんだよ」
抗う間もなく後に手を取られ、あっという間に指錠をかけられた。
「ふ、あははっ。逃げてばっかりで超だっさい」
アレのお気に入りだっていうから期待したのにと余裕の表情を崩さない嫉妬は逃げ惑うグレイを嘲笑しながら、
「劣等種は劣等種らしく、地べたを這いつくばっていればいいのよ」
お似合いだわっとグレイを痛ぶるように彼のすぐ側の椅子を破壊した。
嫉妬がパチンと指を鳴らす度、彼女の周りに浮いていた球体が目では追えない速さで移動し、周りの物体を巻き込んで爆ぜる。
大きさも威力もバラバラなその爆破する球体は、爆ぜて一度消えたと思った次の瞬間には手をかざした嫉妬のそばにふわりと出現する。
「ほらほら! ドンドン隠れる場所がなくなるわよ!!」
あははははっと狂ったように笑いながら、攻撃の手を一切緩めない嫉妬。
破壊の限りを尽くした嫉妬は、
「悪いわねぇ。アンタのお気に入り、壊しちゃうわ」
もう隠れる場所もないみたい、と肩の傷を押さえ荒く息をするグレイを紅の瞳に映した嫉妬は、動く様子のないパトリシアに向けてにぃぃーっと牙を見せて笑う。
「じゃあね♪」
嫉妬はそう告げると意気揚々とパチン、と指を鳴らした。
それは見事にグレイに命中し、彼の手から銃が弾き飛ばされる。
激しい爆発音とともに煙が上がり、その場に倒れたグレイを包む。
勝った! と確信した嫉妬が、
「次はアンタの」
番と嫉妬が言い切るより早く、
「だから、あなたはいつまで経っても私に敵わないのです」
凛としたパトリシアの声が響く。
嫉妬が何を、と思った瞬間に衝撃と共に身体が大きくぐらついた。
「あなた、私の旦那さまを舐めすぎです」
嫉妬はなぜ自分より高い位置からパトリシアの声が落ちてくるのか分からなかった。
地面が近く、視界が低い。
「……なっ、なん……で?」
足に力が入らず転がされているのだ、とようやく気づく。
「どうやらタマ切れのようだな」
落ちてきた影が男のモノだと理解し、それが先程倒したグレイのモノだと悟る。
「ただの乱闘なら少々自信があんだよ」
抗う間もなく後に手を取られ、あっという間に指錠をかけられた。