公爵の想い人は、時空を越えてやってきた隣国のパティシエールでした
午後1時30分。
いまから取り掛かれば、3時のおやつに間に合いそうだ。
ディナーの仕込みをする料理人たちの、邪魔をしてはならない。
私は、厨房の下働きをしている従者にフィナンシェの材料を伝え、調理台の上に全て揃えてもらった。
その後、調理機器の場所を教えてもらってから、ルイスと共にオーブンの使い方を聞く。
どうやら、ベリーフィールド伯爵家にあるオーブンと同じ種類の設備のようだ。
多分、大丈夫。
トランクからレシピ帳を取り出し、調理台の上に開いた。
量りやボウル、へらを使ってレシピ通りに計量していく。
まずは焦がしバターだ。
焦がし過ぎないように注意して作り・・・・冷めるのを待つ。
次は粉以外の材料を別のボウルに入れ、湯煎しながらゆっくりと混ぜた後にふるった粉を入れる。
「ルイス、オーブンを200度に温めてもらえるかしら」
「はい、エマ様」
焦がしバターが冷めたところでボウルに混ぜて、生地作りは完了。
焼き型にバターを薄く塗ってから、生地をスプーンで流し入れる。
「エマ様、200度に調整できました」
「じゃあ、この天板をオーブンにお願い。ひとまず12分で様子を見ましょう」
オーブンの中に天板を入れてもらい、蓋を閉じた。
通常ならひと息ついてお茶をいただくのだが、仕上がりが気になって、食い入るように焼けていく様子を確認する。
少しずつ色づいてきて、バターのいい香りがしてくる。
10分を過ぎたし、いよいよ完成間近だ。
「んー、表面もいい感じに割れてきた。そうね、あと・・1分で取り出しましょう」
綺麗な焼き色がつくのを待って、ルイスに取り出しを頼む。
調理台に置かれた焼き立てのフィナンシェを見ながら、その香りを目一杯吸い込んだ。
「あーーー、今日もいい香り♡」
冷めるのを待つことなく、ひとつだけ焼き型から取り出す。
それを3等分に割り、ルイスと厨房の従者に手渡した。
いまから取り掛かれば、3時のおやつに間に合いそうだ。
ディナーの仕込みをする料理人たちの、邪魔をしてはならない。
私は、厨房の下働きをしている従者にフィナンシェの材料を伝え、調理台の上に全て揃えてもらった。
その後、調理機器の場所を教えてもらってから、ルイスと共にオーブンの使い方を聞く。
どうやら、ベリーフィールド伯爵家にあるオーブンと同じ種類の設備のようだ。
多分、大丈夫。
トランクからレシピ帳を取り出し、調理台の上に開いた。
量りやボウル、へらを使ってレシピ通りに計量していく。
まずは焦がしバターだ。
焦がし過ぎないように注意して作り・・・・冷めるのを待つ。
次は粉以外の材料を別のボウルに入れ、湯煎しながらゆっくりと混ぜた後にふるった粉を入れる。
「ルイス、オーブンを200度に温めてもらえるかしら」
「はい、エマ様」
焦がしバターが冷めたところでボウルに混ぜて、生地作りは完了。
焼き型にバターを薄く塗ってから、生地をスプーンで流し入れる。
「エマ様、200度に調整できました」
「じゃあ、この天板をオーブンにお願い。ひとまず12分で様子を見ましょう」
オーブンの中に天板を入れてもらい、蓋を閉じた。
通常ならひと息ついてお茶をいただくのだが、仕上がりが気になって、食い入るように焼けていく様子を確認する。
少しずつ色づいてきて、バターのいい香りがしてくる。
10分を過ぎたし、いよいよ完成間近だ。
「んー、表面もいい感じに割れてきた。そうね、あと・・1分で取り出しましょう」
綺麗な焼き色がつくのを待って、ルイスに取り出しを頼む。
調理台に置かれた焼き立てのフィナンシェを見ながら、その香りを目一杯吸い込んだ。
「あーーー、今日もいい香り♡」
冷めるのを待つことなく、ひとつだけ焼き型から取り出す。
それを3等分に割り、ルイスと厨房の従者に手渡した。