気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。
天翼さんから、亮君含む家族の事を聞いた翌日。

『俺は結局ぶつけるところが欲しかったんだ。
けどそれが結果的にあいつを巻き込んで傷つけた。そんな俺が今あいつに会う面なんてないんだ』

お互いがお互いを傷つけたと思って自分を許せないで、今も過去の事件をきっかけにお互いに重い岩を引きずってる。
どうしたらいんだろう…。

お互いが話せるようにカフェとかで呼び出して話し合い…とか?
いや…天翼さんは外出許可が必要だし、許可が取れて呼び出しが出来たとしても、
そもそも亮君は察しがいいから何かを理由にして、その場から逃げると思う。

じゃあ【last】の皆に協力してもらうのは…?
いや、それだと、その場全体の空気を悪くして天翼さんも亮君も余計に気まずくなっちゃう。

一体どうしたらいいんだろう…。
うぅん…と頭を悩ましていると、気づけば昼休み。

…ハッ。もうお昼⁉︎

「陽羽?お弁当食べないの?」
私の様子を不思議そうに眺める萌恵ちゃんは私の席に弁当を持ち寄って来た。
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