気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。【1/11~1/13修正期間】
亮くんのせい……?


…違う。私がいけないんだ。


私が亮くんの力になれてない気がして、それが悲しくて…。


亮くんの言葉に私は首を強く横に振る。


「そっか。…けど、本当にごめんね」


「違う」


「え?」


「私が謝らなきゃなの」


「は?何で?陽羽、1ミリも悪いことしてないでしょ?むしろ俺とか兄貴とか【last】の奴らのために…」


「私、役立たずなんだよっ…」


気持ちを全部知ったかぶりして、けど本当は何も知らなくて。


気持ちを汲み取れきれていなくて、皆や亮くんを支えきれていない。


「だから、ごめんねっ…ごめんなさいっ…」


謝ったって、亮くんの気持ちが晴れるわけないのに。


何なら何も出てこないのに。


視界に映るのは、目の前にいる亮くんではなくて、地面に映る涙の数。


だから違うんだよ。泣きたいのは私じゃない、亮くんだよ。


そう思って泣き止まない私の視界には、いつの間にかギュウッと抱きしめてきてくれた亮くんが目に映った。


そんな彼の突然の行動にびっくりして目を見開きながら、亮くんを見つめる。


「ま、亮くんっ…」
< 51 / 72 >

この作品をシェア

pagetop