黒薔薇の悪女は、カピバラ侯爵様の餌付けに成功したらしい?
「殿下とケリス様は仲がよろしいんですね、驚きました」
「あぁ、私とケリスは寄宿学校からの付き合いだ。私の周囲は腹に一物抱えた者が多くて気が休まらないが、彼だけは信用している」
それは同感だ。ケリスには裏表がない。
「しかし、私は太っていたケリスも好きだったので些か残念だ。まるで愛玩動物のようで癒されるんだ」
「ショーン。それは酷いぞ!」
殿下! わかります!
今まで幾度なく殿下とお話ししたけど、殿下と趣味が合うとは思わなかった。
王太子の婚約者の地位に執着していたときは、本当のショーン殿下のことなんて見ていなかったのかもしれない。
これからはケリスを通じて、殿下と良い関係が築けそうだと思った。例えば、ケリスを愛でる会とか?
「それよりケリス、例の件だ! 覚悟決めろ。行くぞ」
「わ、わかった」
先程から何の話なんだろう? でも聞くわけにもいかず、二人の様子を伺う。ケリスが神妙な面持ちで私に向き合った。
「レティーシャすまない。少し用事が出来たんだ。すぐに戻るから待っていてほしい」
「はい、わかりました。ケリス様のおすすめのお料理でも食べて、待っていますわ」
そう笑顔で言うと、ケリスは頷いて、殿下と共にダンスフロアの外へ出ていった。
「あぁ、私とケリスは寄宿学校からの付き合いだ。私の周囲は腹に一物抱えた者が多くて気が休まらないが、彼だけは信用している」
それは同感だ。ケリスには裏表がない。
「しかし、私は太っていたケリスも好きだったので些か残念だ。まるで愛玩動物のようで癒されるんだ」
「ショーン。それは酷いぞ!」
殿下! わかります!
今まで幾度なく殿下とお話ししたけど、殿下と趣味が合うとは思わなかった。
王太子の婚約者の地位に執着していたときは、本当のショーン殿下のことなんて見ていなかったのかもしれない。
これからはケリスを通じて、殿下と良い関係が築けそうだと思った。例えば、ケリスを愛でる会とか?
「それよりケリス、例の件だ! 覚悟決めろ。行くぞ」
「わ、わかった」
先程から何の話なんだろう? でも聞くわけにもいかず、二人の様子を伺う。ケリスが神妙な面持ちで私に向き合った。
「レティーシャすまない。少し用事が出来たんだ。すぐに戻るから待っていてほしい」
「はい、わかりました。ケリス様のおすすめのお料理でも食べて、待っていますわ」
そう笑顔で言うと、ケリスは頷いて、殿下と共にダンスフロアの外へ出ていった。