別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました
しかし、その直後から瞬は仕事に忙殺されることになる。
インターポールからの捜査協力依頼を受け一度渡仏。あと少しで帰国というところで警視総監が襲われるという、あってはならない事態が発生。瞬は急遽日本に呼び戻された。庁内を取り仕切って早期に事件の全容を解明するよう上層部に命じられる。
インターポールへの赴任の辞令が出たのはやっと収束の目途がたったころだった。渡仏は来月。想定していたよりもかなり早い時期だった。
恋人に会いたい。声を聞きたかった。懸命に職務あたる日々の中でも佳純を忘れたことはなかった。次に会った時にプロポーズし、付いてきてくれと頼むつもりだった。
(一か月でこれなんだ。佳純と何年も離れるなんて絶対に耐えられない)
瞬は時間を捻出し何度か電話をかけた、しかしなぜか佳純は電話を取らず、メッセージで返してくるようになった。瞬はお互い仕事が忙しいからという彼女の言葉を鵜呑みにしていた。その裏で彼女がなにを思っていたかなんて、想像していなかったのだ。
そして掛かってきた電話。愛しい人の声で紡がれたのは信じられない言葉だった。
『――私たち、お別れしましょう』
インターポールからの捜査協力依頼を受け一度渡仏。あと少しで帰国というところで警視総監が襲われるという、あってはならない事態が発生。瞬は急遽日本に呼び戻された。庁内を取り仕切って早期に事件の全容を解明するよう上層部に命じられる。
インターポールへの赴任の辞令が出たのはやっと収束の目途がたったころだった。渡仏は来月。想定していたよりもかなり早い時期だった。
恋人に会いたい。声を聞きたかった。懸命に職務あたる日々の中でも佳純を忘れたことはなかった。次に会った時にプロポーズし、付いてきてくれと頼むつもりだった。
(一か月でこれなんだ。佳純と何年も離れるなんて絶対に耐えられない)
瞬は時間を捻出し何度か電話をかけた、しかしなぜか佳純は電話を取らず、メッセージで返してくるようになった。瞬はお互い仕事が忙しいからという彼女の言葉を鵜呑みにしていた。その裏で彼女がなにを思っていたかなんて、想像していなかったのだ。
そして掛かってきた電話。愛しい人の声で紡がれたのは信じられない言葉だった。
『――私たち、お別れしましょう』