別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました
たしかに食事の時、瞬はビールと赤ワインをオーダーしていた。てっきり車は置いていき、タクシーでマンションまで帰るのかと思っていたが違ったらしい。
(もともと今日は大輝がお泊りでいないから、夜もふたりきりってわかってたけど、このシチュエーションはなんだか……)
さきほどのレストランにも負けないほどの美しい夜景を見下ろす部屋で、佳純は心臓が速く打つのを感じていた。
窓辺のテーブルの上には既に冷えたシャンパンとグラスが置かれている。コートを脱いだ佳純は所在なげに横の椅子に腰かけた。
「これくらいなら飲めるか?」
向かい側に座わった瞬がシャンパンを注いで渡してくれた。
「は、はい」
半分ほど入ったグラスを持ちあげ、瞬と軽く杯を合わせる。口に運ぶと琥珀色を薄めたような光る液体が喉を熱くした。
佳純がグラスを置いたタイミングで携帯が震える。再び柚希からで、大輝の寝顔を送ってくれていた。余計なメッセージ付きで。
『今日はもう連絡しませんので、ふたりでごゆっくり!』
(ゆ、柚希ったら、これ以上意識させないで……!)
「柚希さんから?」
「は、はい……大輝、もう寝たそうです」
(もともと今日は大輝がお泊りでいないから、夜もふたりきりってわかってたけど、このシチュエーションはなんだか……)
さきほどのレストランにも負けないほどの美しい夜景を見下ろす部屋で、佳純は心臓が速く打つのを感じていた。
窓辺のテーブルの上には既に冷えたシャンパンとグラスが置かれている。コートを脱いだ佳純は所在なげに横の椅子に腰かけた。
「これくらいなら飲めるか?」
向かい側に座わった瞬がシャンパンを注いで渡してくれた。
「は、はい」
半分ほど入ったグラスを持ちあげ、瞬と軽く杯を合わせる。口に運ぶと琥珀色を薄めたような光る液体が喉を熱くした。
佳純がグラスを置いたタイミングで携帯が震える。再び柚希からで、大輝の寝顔を送ってくれていた。余計なメッセージ付きで。
『今日はもう連絡しませんので、ふたりでごゆっくり!』
(ゆ、柚希ったら、これ以上意識させないで……!)
「柚希さんから?」
「は、はい……大輝、もう寝たそうです」