別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました
佳純が慌てて答えると、瞬は「そうか」と静かにグラスを置き、笑みを浮かべた。
「今日は独り占めできるかと思ったのに、俺の恋人は他の男に夢中だな」
「えっ?」
なんのことかわからなくて佳純は目を瞬かせる。すると瞬は穏やかな表情のまま言った。
「わかってる。君と過ごした時間も濃度も俺は大輝には敵わない。でも一生かけて挽回するつもりだ」
「瞬さ……」
意味を理解した途端、頬に熱が集まってくる。何か言わなければ、そう思った時、部屋のチャイムが鳴った。
「えっ」
「ああ、来たようだな。ちょっと待っていてくれ」
驚く佳純をよそに瞬は立ち上がり客室のドアに向かった。ルームサービスでも頼んでいたのだろうか。
しかし、戻ってきた彼が抱えているものを見て佳純は言葉を失った。
瞬は唖然としている佳純の足元にひざまずき、顔が埋まってしまうほどのボリュームの深紅のバラの花束を差し出した。
「先に言ってしまうが、九十九本ある。君なら意味はわかるだろう? ベタなことしか思いつかなくてすまないが、これが俺の気持ちだ」
もちろん佳純も知っていた。九十九本のバラの花の意味は――永遠の愛。
「今日は独り占めできるかと思ったのに、俺の恋人は他の男に夢中だな」
「えっ?」
なんのことかわからなくて佳純は目を瞬かせる。すると瞬は穏やかな表情のまま言った。
「わかってる。君と過ごした時間も濃度も俺は大輝には敵わない。でも一生かけて挽回するつもりだ」
「瞬さ……」
意味を理解した途端、頬に熱が集まってくる。何か言わなければ、そう思った時、部屋のチャイムが鳴った。
「えっ」
「ああ、来たようだな。ちょっと待っていてくれ」
驚く佳純をよそに瞬は立ち上がり客室のドアに向かった。ルームサービスでも頼んでいたのだろうか。
しかし、戻ってきた彼が抱えているものを見て佳純は言葉を失った。
瞬は唖然としている佳純の足元にひざまずき、顔が埋まってしまうほどのボリュームの深紅のバラの花束を差し出した。
「先に言ってしまうが、九十九本ある。君なら意味はわかるだろう? ベタなことしか思いつかなくてすまないが、これが俺の気持ちだ」
もちろん佳純も知っていた。九十九本のバラの花の意味は――永遠の愛。