別れた警視正パパに見つかって情熱愛に捕まりました
彼女は肩に掛けていたバッグから名刺入れを取り出し、中身をスッと差し出した。
「私、鮫島警視の部下の斉藤芹那といいます、すぐに終わるのでこのまま少しだけお時間いただけるかしら」
受け取った名刺には “警視庁 刑事部 捜査支援分析センター 主事 斉藤芹那“と書かれていた。
(瞬さんの部下の方がなんで?……まさか)
海外にいる瞬に何かあったのではと思い、疑問が焦りに変わる。
「瞬さんに何か⁉」
「いいえ、鮫島警視は無事ですよ」
落ち着いた表情を浮かべる芹那を前に安堵の息をつく。
「あの、じゃあなぜ……それに、なんで私のことを?」
「警察官は恋人ができたら職場に報告する義務があるんです。私は鮫島警視がお付き合いしていることを聞いてあなたに会いに来たの」
「そう、なんですか」
部下がわざわざ自分に会いに来た理由がわからないが、淡々とした口調に思わず相槌を打つ。
(そういえば『君の個人情報を上司に報告していいか』って確認されたことあったけど、瞬さん私を恋人として報告してくれてたんだ……嬉しいな)
こそばゆい気持ちで頬を緩ませていると、芹那がこちらに冷たい視線を投げていることに気づく。
「私、鮫島警視の部下の斉藤芹那といいます、すぐに終わるのでこのまま少しだけお時間いただけるかしら」
受け取った名刺には “警視庁 刑事部 捜査支援分析センター 主事 斉藤芹那“と書かれていた。
(瞬さんの部下の方がなんで?……まさか)
海外にいる瞬に何かあったのではと思い、疑問が焦りに変わる。
「瞬さんに何か⁉」
「いいえ、鮫島警視は無事ですよ」
落ち着いた表情を浮かべる芹那を前に安堵の息をつく。
「あの、じゃあなぜ……それに、なんで私のことを?」
「警察官は恋人ができたら職場に報告する義務があるんです。私は鮫島警視がお付き合いしていることを聞いてあなたに会いに来たの」
「そう、なんですか」
部下がわざわざ自分に会いに来た理由がわからないが、淡々とした口調に思わず相槌を打つ。
(そういえば『君の個人情報を上司に報告していいか』って確認されたことあったけど、瞬さん私を恋人として報告してくれてたんだ……嬉しいな)
こそばゆい気持ちで頬を緩ませていると、芹那がこちらに冷たい視線を投げていることに気づく。