転生したガーデナーは、悪役令嬢の夢を見ない
部屋の窓からは、庭でお爺さまに稽古を付けて貰っているウェスタ兄さまが見える。
お爺さまの動きは速すぎて、ちょっとよく見えない。
前世のマンガで、シュッシュッって線だけが書かれてるやつ、あんな感じになっていて、ちょっと面白い。
本当は、お爺さまやお父さま、アレ兄さまが『戦神』と呼ばれる状況なんて、もう二度と来ない方が良いんだけどね。
戦争は悲しいことばかりだもの。
「明日はこのドレスでいかがでしょうか」
フェデルがドレスを一着出してくれる。
とてもシンプルなドレスだけれど、黒をベースに、紫やピンクのシフォンが重なっていて、とても美しいデザイン。
ハイネックなのに胸元に切れ込みがあるから、デリーがくれたムーンライトルビーのネックレスも映えそうだ。
「それにしましょう。ケープはあっちのグレーのにしようかな」
軽い質感のケープは、側妃の実家であるホムルグ伯爵領地で織られている珍しいマルエ織りというもの。マルエという木の繊維から作られた糸で織られていて、軽くてとても暖かい。
「明日の登城はどういったご用件なのでしょうか」
「側妃殿下が私に会いたいんですって。息子をよろしくね、ってところかしら」
お爺さまの動きは速すぎて、ちょっとよく見えない。
前世のマンガで、シュッシュッって線だけが書かれてるやつ、あんな感じになっていて、ちょっと面白い。
本当は、お爺さまやお父さま、アレ兄さまが『戦神』と呼ばれる状況なんて、もう二度と来ない方が良いんだけどね。
戦争は悲しいことばかりだもの。
「明日はこのドレスでいかがでしょうか」
フェデルがドレスを一着出してくれる。
とてもシンプルなドレスだけれど、黒をベースに、紫やピンクのシフォンが重なっていて、とても美しいデザイン。
ハイネックなのに胸元に切れ込みがあるから、デリーがくれたムーンライトルビーのネックレスも映えそうだ。
「それにしましょう。ケープはあっちのグレーのにしようかな」
軽い質感のケープは、側妃の実家であるホムルグ伯爵領地で織られている珍しいマルエ織りというもの。マルエという木の繊維から作られた糸で織られていて、軽くてとても暖かい。
「明日の登城はどういったご用件なのでしょうか」
「側妃殿下が私に会いたいんですって。息子をよろしくね、ってところかしら」