転生したガーデナーは、悪役令嬢の夢を見ない
手元の絵に上下の矢印を書き足す。
「上下に畳めますので、馬車の中や外でも座るときも楽になるはず」
「これは良いわね。万一の襲撃で身を守るための布は減るけれど、その分身軽になって反撃がしやすくなるわ」
そうか。あの布は、命を守るために必要な枚数でもあったのね。
「あとは、布の枚数が減りますので、下半身を冷やさないために、こういうズボン型のペチコートをですね」
「その辺りについては、お任せください。女性の下半身は大切なものです。しっかりと検討いたしますわ」
心強い!
「では、そのクリノリン、だったかしら? それの試作品を早い段階で持ってきてくれるかしら。イリスの発明として、我が領地の商品として売り出しましょう。ジョニュア女史、あなたも忙しくなるわよ」
「この画期的な下着が生きるドレスラインを用意する、ということでございますね。お任せくださいませ。私もここエーグル辺境伯領で生まれ育った矜持がございます」
にやりと笑い合う大人二人……。これは、任せておいた方が良いのかしらね。
「あぁ、そうそう。それで、イリスのドレスの色だけどね」
「そうですわ。とても大切なことでございます。ご家族様のお色を?」
「いいえ。今回は黒を入れて欲しいの」
「上下に畳めますので、馬車の中や外でも座るときも楽になるはず」
「これは良いわね。万一の襲撃で身を守るための布は減るけれど、その分身軽になって反撃がしやすくなるわ」
そうか。あの布は、命を守るために必要な枚数でもあったのね。
「あとは、布の枚数が減りますので、下半身を冷やさないために、こういうズボン型のペチコートをですね」
「その辺りについては、お任せください。女性の下半身は大切なものです。しっかりと検討いたしますわ」
心強い!
「では、そのクリノリン、だったかしら? それの試作品を早い段階で持ってきてくれるかしら。イリスの発明として、我が領地の商品として売り出しましょう。ジョニュア女史、あなたも忙しくなるわよ」
「この画期的な下着が生きるドレスラインを用意する、ということでございますね。お任せくださいませ。私もここエーグル辺境伯領で生まれ育った矜持がございます」
にやりと笑い合う大人二人……。これは、任せておいた方が良いのかしらね。
「あぁ、そうそう。それで、イリスのドレスの色だけどね」
「そうですわ。とても大切なことでございます。ご家族様のお色を?」
「いいえ。今回は黒を入れて欲しいの」