転生したガーデナーは、悪役令嬢の夢を見ない
「ここまで言っておいてそれはないわよ。第一、私は被害者よ」
「まぁ、そうなんだけどさ。これは、まだ確定してないってことは、わかっててくれよ?」
それはもちろん。
でも、ウェスタ兄さまの様子から、ほぼ確定ではないかという空気を感じる。
もしかして、私以外はこうなる可能性を知っていたの?
だとしたら──できれば教えて欲しかったけど。
「黒幕は多分……王家だ」
「王家?」
「というよりも、正確には、正妃と言うべきか」
この国には、国王と二人の妃がいる。
授業で習ったのは、正妃と呼ばれているのは、我が国の北方の隣国であるセルート大公国の姫君だったシュディリアン様。
側妃は国内の伯爵家のご令嬢だったレテシア様。
「どうして、正妃陛下が私を狙うの?」
「イリスはこの国の王子が二人いることはわかってるよね?」
ウェスタ兄さまの質問に、こくりと頷く。
「側妃殿下のお子が第一王子殿下、正妃陛下のお子が第二王子殿下」
「その通りだ。そして、現在王太子に一番近いと言われているのは第一王子」
なるほど。そこは乙女ゲームの設定通りに進んでいるということなのね。
「そういえば、第一王子殿下って、どんな方?」
「まぁ、そうなんだけどさ。これは、まだ確定してないってことは、わかっててくれよ?」
それはもちろん。
でも、ウェスタ兄さまの様子から、ほぼ確定ではないかという空気を感じる。
もしかして、私以外はこうなる可能性を知っていたの?
だとしたら──できれば教えて欲しかったけど。
「黒幕は多分……王家だ」
「王家?」
「というよりも、正確には、正妃と言うべきか」
この国には、国王と二人の妃がいる。
授業で習ったのは、正妃と呼ばれているのは、我が国の北方の隣国であるセルート大公国の姫君だったシュディリアン様。
側妃は国内の伯爵家のご令嬢だったレテシア様。
「どうして、正妃陛下が私を狙うの?」
「イリスはこの国の王子が二人いることはわかってるよね?」
ウェスタ兄さまの質問に、こくりと頷く。
「側妃殿下のお子が第一王子殿下、正妃陛下のお子が第二王子殿下」
「その通りだ。そして、現在王太子に一番近いと言われているのは第一王子」
なるほど。そこは乙女ゲームの設定通りに進んでいるということなのね。
「そういえば、第一王子殿下って、どんな方?」