転生したガーデナーは、悪役令嬢の夢を見ない
 今年はなんと、第二王子まで入学するらしい。
 第二王子は私と同い年というから、入学できる年で入ったってことね。

 私を殺そうとした正妃の息子、ってだけで仲良くする気にはなれないけど、同じ学年なので、とりあえずそこそこ上手く、やっていきたい。

 よくある入学生代表の挨拶とかそういうのも特になく、穏やかに式典が終わった。
 今日はこのあと、各クラスでのオリエンテーションで終了だ。

 この学校は入学の年も特に決まっていないので、大学みたいに授業毎に一緒になるメンバーが変わる。
 とはいえ、基本となるホームクラス自体はあって、それは入学年度の貴族序列単位となっていた。

 これは、貴族の序列にあわせることで、不要な軋轢をなくすためらしい。
 なるほど。序列が高い生徒と低い生徒を一緒にすると、のびのびと過ごせないもんね。わかるわぁ。
 家格によるクラスカーストは最低限にしたいという学校側の配慮、素晴らしい!

 ま、それでもその中で出てくるものだけどね。

「あなた、第二王子殿下にご挨拶なさい」
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