転生したガーデナーは、悪役令嬢の夢を見ない
トイレから出てきたときに声をかけられた。
いやぁ、さすがにトイレに行くときはデリー達と一緒にいるわけにもいかないから、一人だったんだけど。まさかこんな風に話しかけてくる人がいるとは思わなかったわ。
周りにぞろぞろとオトモダチを引き連れて、私の前に登場したのは──
「いやあの、どなたです?」
なんてね。知ってる知ってる。第二王子キュノ・ハッグスの婚約者、クレオメガ・ワストル公爵令嬢だ。
ワストル公爵家といえば、私を殺そうと暗殺者を送り込んできた家なので、よく覚えている。
ピンクブロンドのふわふわとした髪の毛に、金色の瞳、柔らかな顔立ちはとても愛らしく、まぁ愛されお嬢さまってやつだなと思う。突然こんなこと言い出すってことは、性格は悪そうだけど。
「この方は、第二王子殿下のご婚約者であらせられるクレオメガ・ワストル公爵令嬢よ」
「ふぅん。で、あなたは?」
「わ、私?」
「そう。突然話しかけてきたんだから、名乗るのが当然でしょう?」
「私はアイオネ・コールド。コールド伯爵家の三女よ」
クレオメガのオトモダチそのイチは、ドヤ顔で自己紹介してるけど、なんでドヤ顔なんだろ。
「それはどうも。それで、第二王子殿下にご挨拶しろ、でしたっけ」
いやぁ、さすがにトイレに行くときはデリー達と一緒にいるわけにもいかないから、一人だったんだけど。まさかこんな風に話しかけてくる人がいるとは思わなかったわ。
周りにぞろぞろとオトモダチを引き連れて、私の前に登場したのは──
「いやあの、どなたです?」
なんてね。知ってる知ってる。第二王子キュノ・ハッグスの婚約者、クレオメガ・ワストル公爵令嬢だ。
ワストル公爵家といえば、私を殺そうと暗殺者を送り込んできた家なので、よく覚えている。
ピンクブロンドのふわふわとした髪の毛に、金色の瞳、柔らかな顔立ちはとても愛らしく、まぁ愛されお嬢さまってやつだなと思う。突然こんなこと言い出すってことは、性格は悪そうだけど。
「この方は、第二王子殿下のご婚約者であらせられるクレオメガ・ワストル公爵令嬢よ」
「ふぅん。で、あなたは?」
「わ、私?」
「そう。突然話しかけてきたんだから、名乗るのが当然でしょう?」
「私はアイオネ・コールド。コールド伯爵家の三女よ」
クレオメガのオトモダチそのイチは、ドヤ顔で自己紹介してるけど、なんでドヤ顔なんだろ。
「それはどうも。それで、第二王子殿下にご挨拶しろ、でしたっけ」