好きを教えて、生意気なきみ

【第4話】夏休みのヒーロー

高校2年生の夏休みが始まった。



夏休みも図書委員の仕事がある。



それと、成績の悪いあたしは補講も…。



うう…。



補講を終えて図書室に向かったあたしは、「遅ぇぞ!」という渚の言葉に歓迎された。



「ごめ~ん…」

「補講か?」

「そうです…」

「ったく、これだからバカは…」



ひどくない!?



そう言う渚は頭良いの!?



「学年何位か教えてみなさいよ」

「1位」



はい!?



「なんて?」

「だから1位」

「絶対うそだ!」

「うそじゃねえよ」



まじですか…。



あなた実はすごい人なのね…。



「お前も本読むのは好きなくせに成績悪いんだな」

「なんででしょうね~…」



パパも成績悪かったらしいから遺伝かな…。



とりあえず司書室に入って席についた。



仕事仕事…。



ってあれ、戻す本もうないや。



「やっといてくれたの?」

「お前が遅ぇからな」

「ありがと!」
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