好きを教えて、生意気なきみ
あたしが恋愛しまくってる隣で、茜は全然恋愛してきてなかった。



あたしを見てるだけでお腹いっぱいって言ってたけど。



っていうかあたしも最後に別れてからもう結構経つなあ。



こんなに彼氏がいない期間が空くのも久しぶりだ。



「写真見せてよ」

「いいよー!」



茜に彼氏とのツーショットを色々と見せてもらった。



今までずっとあたしが見てもらってきたからね!



こっち側になるのも楽しい!



「じゃあ前より一緒に遊んでくれなくなっちゃうの?」

「うん、悪いけどあたしは子供のときから一緒のあんたより出来たばかりの彼氏を選ぶよ」



はっきり言うね!



まあいいか…。



彼氏もいないし友達もいなかったら暇だけど…。



しばらくあたしは彼氏とかもいいし。



友達だったら尚先輩もいるし!



それに…。



あたしは脳内に渚の顔を思い浮かべる。



あたしのこと、好きかどうかは置いといて。



最近、渚ともちょっと仲良いしね?



誘ったら一緒に遊んでくれるかな?



なんて返事してくれる?



今度はあの本を勧めよう。



茜には内緒だけど…それを考えたら、ちょっとだけ鼓動が早くなるのを感じた。
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