好きを教えて、生意気なきみ
「この前の続き、して来いよ」

「この前の…」



渚が頬を触りながら親指であたしの唇をなぞる。



渚が色っぽすぎる…。



キス…してもいいかな…。



あたしは渚の頭に腕を回して、渚を引き寄せた。



そして、キスしようとした瞬間…。



「んっ…」



渚からあたしにキスをしてきた…。



心臓はドキドキと鳴り続けてる。



こんなにドキドキ重く心臓が鳴ってたら寿命が縮まるんじゃないかな…。



キスは長く続いて、あたしはそれがとても幸せで。



このままずっとこうしてたい…。



長いキスのあと、唇をゆっくり離したあたしたちは、ふっと笑い合った。


*


「渚、次の試合出なくていいの?」

「誰か代わりに出んだろ。さっき活躍してやったし。サボりだサボり」

「不良だね」



教室で2人、横並びで座って、机に顔をくっつけながら渚のことを見る。



渚と同じクラスだったらこんな感じかな。



渚と同じクラスの人がうらやましいな…。



「そういえば、弥玖の家族とあたしの家族で毎年旅行に行ってて、今年はクリスマスに行くんだけど、お母さんが渚も誘ったらって」



クリスマスは渚と2人で過ごすのも良いけどな~。



でも彼氏と2人きりの旅行は多分うちの親は許してくれないから、クリスマスに渚と旅行できるのはめっちゃ嬉しい。



「弥玖も来るのか?」

「多分来ると思うけど…」

「じゃあ行く」



やっぱ弥玖のことは気になるんだね…。



まあ弥玖のことでいろいろと醜態もさらしてきたしなあ…。



「陽鞠のお父さんの信頼を回復するよう頑張るわ…」

「あはは…。そうだね…」



でも楽しみ!
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