好きを教えて、生意気なきみ
クリスマスプレゼントだ…。



「開けていい…?」

「ん」



中を開けると、金色の縁取りに、綺麗な青のガラスが波打ち際みたいにはめ込んである栞だった。



Himariって名前が入ってる…。



「サンタによるとオーダーメイドらしいぞ」

「これ、モチーフが『渚』ってことだよね…?」

「そうだな」



あたしたちを繋ぐ、『渚』の栞…。



センス良すぎだよ…。



「サンタさんに超気に入ったって伝えといて…」

「了解」



キラキラした雪景色。



あたしはポケットの中の渚の手をぎゅっと握った。



渚が、ふっと笑ってあたしにキスをした。



幸せに満ちたそれは、渚の気持ちも伝わるようで…。



「渚…大好き」

「俺も、すげえ好き」



初めて出会ったときは、ただの生意気な後輩で。



それでも、あたしの弱さを受け入れてくれたときから、渚はあたしの特別になった。



こんなに好きな人がいてあたしは幸せだ。



渚もそう思ってくれてるかな?



渚とだったら、これからずっとずーっと一緒にいられる。



大好きな渚が、あたしにとっての宝物だよ。



「渚、月が綺麗だよ!」

「だな」



渚と2人で月を眺めた。



こんな時間がとても幸せ。



渚、これからもよろしくね。



あたしに好きを教えてくれてありがとう。



大好き!



-end-
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