好きを教えて、生意気なきみ
「あたし変わりますよ~」

「俺も変われまーす」

「僕も変われます!」



なんてやってたら、最初のくじが全然関係なくなり、結果…。



「なんであんたと一緒なの~…?」

「よろしく」



金曜日にあいつと一緒にやることになってしまった。



ダメ元でだれか変わってくれないかな…。



「だれか変わってくださ~い…」

「ごめん、もう無理…」



うわーん…。



最近ツイてない…。



それからその日は終了。



来週から当番をやることになった。



「茜~、あいつと一緒に図書委員やることになった…」



次の日、さっそく茜に報告したら、茜がケラケラと笑った。



「よ~し、リーチリーチ」

「だから好きにならないって…。年下な上に超失礼だよ!? ないない」

「どうだか」



ないのに~…。



「そういえばあいつあいつって言うけど名前聞いてないの?」

「あ、確かに知らないや…」



これから一緒にやるのに名前も知らないなんてね…。



あーあ、憂鬱だな~。



せっかく楽しい図書委員なのに。



でもまあ少なくとも半年は一緒にやるんだから仲良くはなっておかないとね…。



なれるかは不明だけど!



そして金曜日の昼休みがやってきた。



「おー、よろしく~」

「よろしく!」

「何すればいいの?」

「とりあえず本の戻しかな~」

「了解」



返却ボックスに届いていた本を戻していく。



あいつも結構まじめに返している。



よかった、ちゃんと仕事はやる人なんだ。
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