婚約破棄された脇役令嬢は、隣国の皇太子の胃袋を掴んで溺愛される
ケイティが自分ごとのように怒ってくれていて、私はつい笑みが溢れてしまった。彼女はいつもポジティブで、私のことを一番に考えてくれている。
家族も侍女も、その他の使用人も、皆良い人ばかりで私は恵まれていたなと改めて思った。
「実はね、もう王太子妃教育から解放されると思うと、ほっとしているの。こんなこと思ってはいけないのでしょうけど」
「お嬢様は本当によく努力されていましたからね……それにしても、新しい聖女様はこれから王太子妃教育についていけるのでしょうか?」
「うーん、それはどうかしらね。聖女としての務めも果たしながら、王太子妃教育まで受けるのはかなり大変でしょうね……でも、やるしかないわよね」
「そうですね。最近また魔獣も増えているようですし、早く聖女様の力で治まると良いのですが」
「そうね、聖女様もいらっしゃったし、きっともう大丈夫よ」
そんな話をしながら、あっという間に王都の外れの小さな街・グラニットに辿り着いた。
グラニットの中でも中心地から少し奥まった場所に、私達がこれから住む家が用意されている。
(夢のセカンドライフ……! あぁ、ここで私は沢山料理をしたり、本を読んだり自由に過ごせるのね!)
と、心中では喜びに震えていた。
この時、無言で感動している様子を横目で見ていた侍女のケイティは、別のことを考えていたようだ。
(あぁ、こんなボロ屋に行かされるなんて……。お嬢様はきっと内心ではショックを受けておられるのだわ! 私が元気づけて差し上げないと!)
家族も侍女も、その他の使用人も、皆良い人ばかりで私は恵まれていたなと改めて思った。
「実はね、もう王太子妃教育から解放されると思うと、ほっとしているの。こんなこと思ってはいけないのでしょうけど」
「お嬢様は本当によく努力されていましたからね……それにしても、新しい聖女様はこれから王太子妃教育についていけるのでしょうか?」
「うーん、それはどうかしらね。聖女としての務めも果たしながら、王太子妃教育まで受けるのはかなり大変でしょうね……でも、やるしかないわよね」
「そうですね。最近また魔獣も増えているようですし、早く聖女様の力で治まると良いのですが」
「そうね、聖女様もいらっしゃったし、きっともう大丈夫よ」
そんな話をしながら、あっという間に王都の外れの小さな街・グラニットに辿り着いた。
グラニットの中でも中心地から少し奥まった場所に、私達がこれから住む家が用意されている。
(夢のセカンドライフ……! あぁ、ここで私は沢山料理をしたり、本を読んだり自由に過ごせるのね!)
と、心中では喜びに震えていた。
この時、無言で感動している様子を横目で見ていた侍女のケイティは、別のことを考えていたようだ。
(あぁ、こんなボロ屋に行かされるなんて……。お嬢様はきっと内心ではショックを受けておられるのだわ! 私が元気づけて差し上げないと!)