婚約破棄された脇役令嬢は、隣国の皇太子の胃袋を掴んで溺愛される
第7話:初めての魔獣退治
ガタガタ震えるケイティを置いていく訳にいかない。絶体絶命のピンチでも、なぜか私は冷静だった。
見た目がキツネを一回り大きくしたような感じだったから、あまり怖くなかったのかもしれない。体からは炎が渦巻き、額には小さな魔石が光っていた。
そして、昨日種を植えた畑の辺りをクンクンと嗅ぐように、歩き回っている。
(あの魔獣、お腹を空かせて街に降りて来たのかしら? もしそうならパンを取りに行きたいけど、このまま襲ってきて大火傷しそうだし、だからと言って放置する訳にもいかないわね……)
その時、私は良いアイデアを閃いてしまった。
「あ! 私、水魔法が使えるじゃない!! 自分で倒してしまえば良いんだわ!」
「おおおおお嬢様ぁっ! こんな時まで無茶なこと言わないでください〜〜〜ッ!!!」
「そうと決まれば、ケイティ! 家の中から余っているパンを持ってきて頂戴! あと魔石も!」
「魔石は分かりますけど、なぜ! 今!! パンなのですかッ!?!」
「あの魔獣、お腹が空いてそうだし、パンを食べてる最中に水魔法をかけるわ!!」
「そんな無茶な、いや、でも取ってきます!!!」
ケイティは走りながら「もうヤケクソ〜〜!!」と叫んでいて、つい吹き出してしまいそうになった。
でも、魔獣はこちらにジリジリと近づいてくる。今背中を向けたりでもしたら、襲いかかってくるだろう。昨日カイ様にもらったペンダントをぎゅっと握りしめる。
『エリアナ! 何かあったのか!?』
「カイ様、今目の前に魔獣がいるのですが……私、頑張って倒してみますね!!」
見た目がキツネを一回り大きくしたような感じだったから、あまり怖くなかったのかもしれない。体からは炎が渦巻き、額には小さな魔石が光っていた。
そして、昨日種を植えた畑の辺りをクンクンと嗅ぐように、歩き回っている。
(あの魔獣、お腹を空かせて街に降りて来たのかしら? もしそうならパンを取りに行きたいけど、このまま襲ってきて大火傷しそうだし、だからと言って放置する訳にもいかないわね……)
その時、私は良いアイデアを閃いてしまった。
「あ! 私、水魔法が使えるじゃない!! 自分で倒してしまえば良いんだわ!」
「おおおおお嬢様ぁっ! こんな時まで無茶なこと言わないでください〜〜〜ッ!!!」
「そうと決まれば、ケイティ! 家の中から余っているパンを持ってきて頂戴! あと魔石も!」
「魔石は分かりますけど、なぜ! 今!! パンなのですかッ!?!」
「あの魔獣、お腹が空いてそうだし、パンを食べてる最中に水魔法をかけるわ!!」
「そんな無茶な、いや、でも取ってきます!!!」
ケイティは走りながら「もうヤケクソ〜〜!!」と叫んでいて、つい吹き出してしまいそうになった。
でも、魔獣はこちらにジリジリと近づいてくる。今背中を向けたりでもしたら、襲いかかってくるだろう。昨日カイ様にもらったペンダントをぎゅっと握りしめる。
『エリアナ! 何かあったのか!?』
「カイ様、今目の前に魔獣がいるのですが……私、頑張って倒してみますね!!」