【短編】甘くて濃厚なkiss
winter*love
「はぁ……」
悴む手に、白くなった息を吹きかけた。
12月という、この季節。
めっきり寒くなり、道に植えてある木は葉も落ちて寒そうだ。
あたしたち女子高生は、真冬というのに高校の制服のスカートを短くし、紺のハイソックスという、見るからに寒そうな格好なのだ。
でも、ちゃんと中にはセーターを着ている。
「留奈っ!」
元気よくあたしを呼ぶのは、
親友の
「美沙、おはよ」
マフラーを結び顔をうずくめ、軽く返事をする。