【短編】甘くて濃厚なkiss
white*snow
クリスマスまで、あと1週間。
あたしには出会いもなく、ただ普通の冬を過ごしている。
「はぁあ……」
あたしは窓から外を見ながら深い溜息をついた。
「なに?その溜息」
「なんてゆーかさぁ、このままクリスマス過ぎんのかなぁ、と思って」
やっぱ、クリスマスは恋人と過ごしたい。
でも、その恋人がいないんじゃ意味がない。
そのときだった。
窓から見えた、一人の男。
男子とふざけながら、下校する姿。
久山輝樹―――……