最強少女は男装幹部
 それに比べて、私は何一つ変わっていない。

あるとすれば、公園に行かなくなったことと、購買じゃなくてコンビニで昼飯を買うようになったことぐらいだ。

 リンの制限がなければ、今まで通りやりたい放題に戻ってしまうのは安易に想像ができる。

私一人では、まだ進むことすらもできない。


 まるで生後数ヶ月の赤子のようだ。

 何もかも身の回りのことをしてもらわなければ、生きていけない。

自分の尻拭いさえできないような、高校生とは思えない人間である。


 でも、本来はこれも母のせい。

 母が真面目に私を育てていれば、こんな風には育たなかったろうに。

私の心を歪ませ、捻じ曲げ、変形させたのは母だ。

義母も、父も、母も。

 全てが加害者で、私は被害者。
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